馬渕知子先生による美しくなる処方箋コーナー。健康食品にもスキンケアにも精通した内科学・皮膚科学のスペシャリストが、体の内側と外側からの賢いケアを具体的に解説します。

Vol.7 夏疲れ肌を蘇らせるメンテナンス方法

2015.08.03
美顔器美のアドバイス.jpgのサムネイル画像
 夏バテ、夏風邪、夏まけ…。夏は「体」の疲れや不調のほか「肌」にも疲れが出やすい季節です。強い紫外線、紫外線防御ための日焼け止め、暑さ、湿気、汗、冷房、食欲不振による栄養不足など、肌の負担になる要素は数え切れないほどあります。
  ですから、夏の疲れ肌ケアを徹底していないと、秋冬にかけての深刻な肌トラブルや肌老化につながる危険さえあります。 
 そして、夏は「露出」の季節。男女問わず、たるみや浮腫(むく)みなどが気になる季節ではないでしょうか。夏バテによる新陳代謝の低下、栄養バランスの乱れによる体内の水分バランスの乱れ、冷房による血流、不全紫外線によるコラーゲンの破壊などが原因となり、夏は「たるみ」や「浮腫み」が出やすい時期でもあるのです。
 夏の疲れ肌、たるみ、浮腫み…。ちょっと気を緩めたら、取り返しがつかないことになってしまう心配のある季節が「夏」。そんな夏のケアのカギとなるのが、いつものケアに「プラス・ワン」をしてあげることです。
 丁寧な洗浄としっかり保湿は基本ですが、それだけでは十分ではないことがあるので、肌ケアに美顔器などを取り入れるのもオススメ。しかし現在、「美顔器」と言っても多種多彩な機器があります。
 

美顔器ってどんなもの?

 基本的には、顔のスキンケアを行うことを目的とした美容機器の総称として使われています。
超音波、電磁波、レーザー光線、イオン導入などの作用を活かし、顔に潤いやハリを持たせる、筋肉を引き締める、シミやくすみを減退させる、スキンケア剤の働きを高めるなどの作用に期待がもてるとされています。
    以前は、エステサロンなどでしか使用できなかった機能を持った美顔器や顔以外の部分にも活用できるものなどもあります。
 

美顔器の機能・種類

【超音波式 or ラジオ波式】
 超音波式の美顔器は、超音波による振動によって肌をマッサージし、肌の新陳代謝を活発にする、また、汚れや古い角質などを落とし易くしてくれます。
毛穴引き締め、たるみ・くすみなどの減退に期待あり
 ラジオ波式の美顔器は、電波による電磁波の振動が体内の分子を振動させることで熱を発生させ、温熱効果を利用するものです。
真皮層のコラーゲンやエラスチンなどの活性化、脂肪分解に期待あり
 
【エレクトロポレーション】
 皮膚の表面は、外部からの細菌やウィルス、アレルゲンなどが侵入しないように隙間なく細胞が並んでいます。エレクトロポレーションというのは、電圧の力によって細胞同士な間に隙間をつくり、通常は皮膚細胞の間を通りにくい成分を、皮膚の奥まで届けようとするものです。
 美容系などのクリニックで使用されることが多いですが、家庭でも、それに近い働きに期待がもてる美顔器が開発されています。
スキンケア剤の働きをアップ、血流・リンパの流れを整える働きなどに期待あり
 
【フォトポレーション】
 超高輝度LED(発光ダイオード)の光の働きにより、真皮のコラーゲンやエラスチンをつくり出す細胞を活性化させようとするものです。一般的には美容系のクリニックなどで使用されていますが、それに近い作用を持った家庭用の美顔器もみかけるようになりました。
→肌の新陳代謝の活性化、シワや毛穴のケアに期待あり
 
【EMS】
 EMSは、リハビリや痛みの緩和などの目的で医療の世界やプロスポーツ選手のトレーニングなどでの筋肉強化に採用されてきました。また、筋肉を鍛えることによるダイエット目的や新陳代謝を促しセルライト予防などでも利用されています。
 最近では、このEMSが肌にも良い効果を与えることが分かり、美顔器の機能の1つとして加えられているものもあります。
→引き締め・リフトアップ・ほうれい線や小じわの改善・たるみ・むくみ改善など
 
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美顔器美のキーワード.jpgのサムネイル画像EMSとは「Electrical Muscle Stimulation」の略で、電気刺激を直接筋肉に与えることで、筋肉を動かし、トレーニングを行う機械のことをさします。 EMSが筋肉に与える電気刺激は周波数の単位である「Hz(ヘルツ)」で表され、その周波数の強さにより特徴や効果などが変わってきます。肌に使用されるEMSは、低周波のものが一般的で、リンパの流れを良くし、浅い部分の筋肉を収縮させることで筋肉を鍛え、たるみや肌の引き締めに効果が期待できます。また、マッサージ効果などから、顔の表情筋をほぐす、神経の疲れなどにも良い作用があると言われています。

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EMSで使用される周波数の種類

【低周波(1~1000Hz)】
 低周波の振動は、皮膚の表面から下、数ミリ程度で大半が分散し、残ったものが筋肉へと届きます。
欠点としては、皮膚への抵抗が大きく、痛みを感じやすいなどということがあります。
 
【中周波(1000Hz~2000Hz)】
 一般的なEMS機器に使われているのが、中周波です。皮膚の表面から下、3~4cmまで浸透し、筋肉に刺激を与えます。
欠点としては、医療などで使用されるものと同等の振動数ですが、筋肉運動などの実感が少ないところがあります。
 
【高周波(3000Hz~50000Hz)】
 高周波は、皮膚表面から、10~150cmまで届き、深い部分の筋肉にまで働くため、より高い筋肉トレーニングの効果が期待できると言われています。周波数が高いと、皮膚への抵抗が少なく、痛みを感じづらいという利点があります。
    ただ、高周波機能を持つEMSは機器の価格が高額であり、クリニックやジムなどで使用されることが一般的で、家庭用として使用されることは少ないです。
 
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 その他にも、スチームタイプやローラータイプ、イオンを使ってクレンジング効果を高める働きがあるものなど色々な美顔器があります。
 それぞれの美顔器の特徴や機能をしっかりと見極めて、自分にピッタリの美顔器を取り入れることがコツになります。
 
≪美顔器を使う際の注意点≫
 美顔器は肌への効果が期待できる一方で、使い方を間違えると、肌に悪影響を及ぼすこともあります。
 メーカーや機種、また肌の質や状態によって、選ぶ機種、美顔器を使用する適正な頻度や使用時間は異なるので取扱説明書をきちんと読みましょう。そして、どんなスキンケア剤を一緒に使うと良いのかなどを確認することが必要です。過剰な使用は肌に負担となり、肌トラブルを引き起こすので要注意。
 夏の疲れ肌やたるみ・浮腫みを上手くケアするためにも、正しい使い方をマスターして下さい。
 
≪食生活も美肌ケアの一部≫
 毎日のスキンケアに美顔器も加えて完璧と思っていても、肌をつくるための栄養素が不足していたら元も子もありません。美顔器などを使う場合は、肌に刺激が加わり新陳代謝が活性化されますから、通常以上に栄養バランスには気をつけたいところです。
 例えば、肌のハリを支えるコラーゲンやエラスチン肌の新陳代謝に関係するアミノ酸やビタミンAは欠かせません。
 毎日の食事の中でも、コラーゲンやエラスチン、ビタミンAが豊富な食材を選ぶことに加え、サプリメントなどを併用するのもおすすめです。
 
≪美顔器効果をアップ≫
 日常のスキンケアに美顔器を加えるだけでも、夏の疲れ肌やたるみ減退に効果は期待できますが、スキンケア剤を工夫することで、さらに良い結果に期待がもてるかもしれません。美顔器の中には、併用する化粧品に含まれる成分を効率よく働かせるくれるものがあるからです。
 ビタミンC誘導体やエラグ酸、アルブチンなど、美肌作用や抗酸化作用のある成分は夏の疲れ肌に特におすすめなので試してみてはいかがでしょうか。
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先生プロフィール画像2.jpg馬渕知子先生プロフィール

 

 

マブチメディカルクリニック医院長。内科医、皮膚科医。東京栄養食糧専門学校副校長。東京医科大学医学部卒業。東京医科大学病院に勤務後、マブチメディカルクリニックを開院。内科学・皮膚科学専門だが、あらゆる科との提携を結び、多面的に人間の体を総合的にサポートする医療を推進している。親しみやすい人柄でTV、雑誌など数多くのメディアで活躍中。

 

 

 

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